4.雪の結晶を作ってみよう

(1)雪の結晶について
 冬に空から降ってくる雪を虫めがねで観察すると,きれいな結晶の形をしています。
  これは,雲の中に小さな氷の粒(氷晶)がたくさんできているのですが,そのまわりには0℃
  よりも低い温度の水滴(過冷却の水滴)があって,これらの水滴から出る水蒸気が氷晶に規則
  正しく付着しながら全体が成長していくからです。また,氷晶は,空気中の小さな塵の粒(氷
  晶核)に氷が付着してできています。なお,日本で降る雨のほとんどは,上空で作られた雪結
  晶が低空で融解して水になったもので,「冷たい雨(=氷晶雨)」といいます。
  
 
 
  E デジタルカメラなどで撮影し、写真で記録しておきましょう。
   ・撮影モードの解像度を高くして、接写モードがあればそれも利用します。
   ・画像ソフトで、トリミング、明るさとコン
トラストの調整、シャープフィルターなどを
        使うと見た目通りのきれいな写真になります。

(3)「雪は、天からの手紙」
    世界初の人工雪の結晶は、1936年3月に中谷宇吉郎さんによって北海道大学低温実験室で
      作られました。氷晶核に用いたのは、細いウサギの毛でした。
      彼は、生成する結晶の型が、気温と過飽和度(水蒸気の量)によって異なることを見いだ
      しました(図6)。
      そして、降ってくる雪の結晶を調べることで 、上空の雲の内部の気象状態を知ることが
      できるということを発表し、「雪は天からの手紙」ということばを用いたのです。

  

(2)ペットボトルと釣り糸で雪結晶を作りましょう。
 きわめて細い釣り糸(0.3号,0.1mm)を核にして,ペットボトルの中に雪結晶を作る方法を
  紹介します。
  (平松式ペットボトル雪結晶法をもとにしています。)
  

  @  下図(図3,図4)のような装置をつくります。
      ・釣り糸と消しゴムをブランコ状にして、ペットボトル内につり下げられるようにします。
    消しゴムは釣り糸を張るためのおもりです。
   ・ドライアイスはできるかぎりたくさん、すきま無く入れてください。
 A ペットボトルに少量の水を入れて激しく振ってから水を捨て、さらに息を数回吹き込みます。
  B 釣り糸を固定しながらゴム栓をペットボトルにはめます。
  

     ※ ドライアイスは、京口屋(津市)等で購入可能
         (津市高茶屋小森2678-1 TEL 059-234-5311)
    ※三重県内のドライアイス販売所一覧
     http://phonebook.yahoo.co.jp/a124/g112/g20066/g35305000/
  C 10〜15分程度、放置すると、図5のような位置に雪結晶ができてきます。
  D 横からペンライトなどで光を照射しながら観察しましょう。
  
  



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