111.鉱物の顕微鏡による観察2 −偏光顕微鏡−

 岩石の詳細な研究や観察には、偏光顕微鏡を使い岩石プレパラートを見ます。
 偏光顕微鏡は、プレパラートの上と下に偏光板があり、両方の偏光板を通して見る時
を直交ニコル、下の偏光板だけの時を開放ニコルといいます。顕微鏡のステージを回転
させて観察し、どのような鉱物が含まれているかを調べます。
 

岩石の種類

超塩基性岩

塩基性岩

中性岩

酸性岩

火山岩

 

玄武岩
開放直交

安山岩
開放直交

流紋岩

深成岩

かんらん岩

はんれい岩
開放直交

閃緑岩

花崗岩
開放直交


主  無色鉱物




 
   有色鉱物




 

−− 斜長石 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
                          −− 石英 −−−−
                             − カリ長石 −−

− カンラン石 −−−−−−−−
          −− 輝石 −−−−−−−−−−−−−
                    −− 角閃石 −−−−−
                          −− 黒雲母 −−−
 

 

鉱物顕微鏡で見られる、鉱物の特徴


 

   開放ニコル

     直行ニコル

斜長石

 無色・へき開有り

縞状消光

石英

 無色

波状消光

カリ長石

 無色 ・へき開有り

直消光・斜消光

カンラン石

 有色

黄青赤紫・ 直消光

輝石

 有色 ・へき開有り

黄青赤紫・直消光・斜消光

角閃石

 有色・多色性・へき開有り

黄青赤紫・斜消光

黒雲母
 

 有色・多色性・へき開有り
 

黄青赤紫・直消光
 
消光:顕微鏡のステージを回転させるにつれ1回転で2回暗くなる。消光時
へき開と顕微鏡の十字線が一致したとき直消光。
多色性:ステージの回転とともに鉱物の色が変化する。
実験映像を見る  角閃石ハンレイ岩