122.あたたかい雨 −雨滴の大きさによる終端速度のちがい−

(1)雲粒や雨滴の落下速度
  氷晶を形成せずに、水滴が成長する雨を「あたたかい雨」といいます。
  そのような雲の中では、小さな雲粒は落下速度がおそく、大きな雲粒ほど落下速
 度が大きくなります(終端速度)。そのため、大きな雲粒が落下しながら小さな雲
 粒を併合して成長し、雨滴となります。

(2)終端速度V
  空気中を落下する雲粒や雨滴には空気抵抗がはたらき、やがて終端速度に達します。
 落体の半径をr、密度をρ、終端速度をVとすると、重力と空気抵抗力がつりあい、
  4/3×πr3ρg=kr2V
 ここから、終端速度が、半径に比例することがわかります。
  
(3)モデル実験
  洗濯のり(または粘性の大きいオイル)を容器に満たし、大きさの異なるビー玉を
 落下させると、大きなビー玉が小さなビー玉よりも速く落下することが確かめられます。
 
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