124.冬の季節風と伊勢平野の積雲 (1)冬の季節風 冬季には、大陸の気温が下がるのに対して、太平洋の海上の気温が相対的に高く、 大陸で高気圧、太平洋に低気圧が発生しやすくなります。この西高東低の気圧配置の 中、北西からの季節風が日本に吹き寄せ、日本海で暖かくしめった気団に変質して、 日本海側に降雪をもたらします。このときの日本海の雲は、気象衛星画像ですじ状に 見えています。
気象衛星赤外画像(高知大学気象情報頁より、高知大・東大・気象庁提供)
気象衛星可視画像(高知大学気象情報頁より、高知大・東大・気象庁提供) (2)伊勢平野の積雲 日本海側で降雪をもたらしたあと、乾いた風が太平洋側に「からっ風」として吹き ますが、一部の積雲が山岳を越えて、伊勢平野にもやってきます。これは上の可視画 像で伊勢平野に見えている雲で、赤外画像でははっきりしないことから雲頂高度のさ ほど高くない雲です。 映像は、津市から北の方角の空を微速度撮影(30倍速)したもので、積雲ができた り消えたりしながら北西から南東へ移動している様子が見られます。 実験映像を見る