132.Hα線で観察する太陽 太陽の表面(光球)からは強い白色光が放射されており、温度の低い部分は輝度が小さく、黒点と して見られます。また、光球の外側は、薄い気体があって彩層と呼ばれます。 この彩層における現象を調べるには、彩層の水素ガスが放射するHα線(波長656.3nmの赤い光)だ けを通し、白色光のほとんどをカットするフィルターを用います。 Hα線で観察する太陽には、 @周辺部に炎のように吹き出す「プロミネンス(紅炎)」 A太陽面に黒っぽく見られる「ダークフィラメント」 B太陽面全体に細かく見られる「羊毛斑」 C黒点などの活動領域で広く輝く「プラージュ」 などが見られます。 @「プロミネンス」とA「ダーク・フィラメント」は同じもので、見えている場所の違いで見え方 が異なっています。
また、活動領域で時々爆発的に輝き出す「フレア」と呼ばれる現象もあり、フレア爆発で放出された 荷電粒子が地球磁気圏に到達すると、磁気嵐やオーロラが発生します。 Hα線で観察すると、活動領域で比較的短時間に変化するようすが見られることもあります。 次の映像は、フレアが発生したときの連続画像をアニメーションにしたものです。 映像を見る