210.月の見かけの大きさ 月の見かけの大きさはどのくらいなのでしょうか。 これは、5円硬貨を手に持って腕を伸ばしたときに、ちょうど5円硬貨の穴と同じくらいに なると、よくたとえられます。 このようすを写真に撮影したものが、次の画像です。
(クリックすると拡大) 月の見かけの大きさ(視直径:角度で表す)は、約0.5°です。 のばした腕のこぶしが約10°なので、こぶしの長さに月が20個並ぶことになります。 月は昇ってくるときや沈んでいくときに大きく見えて、空高くにあるときは小さく見える気 がしますが、これは錯視の効果で、ほんとうは同じ大きさに見えているので、5円硬貨を使っ て確かめてみるとよいでしょう。 また、太陽の見かけの大きさも月の見かけの大きさとほとんど同じです。これは、ふしぎな ことですが、まったくの偶然です。 部分日食の時には、太陽をかくしている月の輪郭を見て、これを観察することができます。 さらに、月−地球、太陽−地球の距離はほんの少し変化するため、日食では、月の方が少し 大きく見えるときに皆既日食が、また、太陽の方が少し大きく見えるときに金環日食が見られ ます。