211.太陽の動き(微速度撮影) (1)太陽の動く速さ 太陽のみかけの動きの速さは、地球の自転と公転を反映しています。 @ 地球の自転によるみかけの動き 23時間56分で一周する速さ A 地球の公転にみかけの動き 1年で一周する速さ したがって、ほとんど@によって23時間56分で見かけ上、地球を一回りして見えますが、Aの影響を 含めると4分遅くなり、24時間で地球を一回りして見えます。 なお、逆にいうと、時間の単位は、太陽の南中時刻をもとに24時間を定めています。 また、太陽の見かけの大きさ(視直径)は約0.5°なので、太陽がその直径の分だけ日周運動するのに かかる時間は、約2分間です。(季節によって変化する 望遠鏡で太陽を投影していてもこの動きはある程度実感できますが、次のように、ビデオカメラを使っ て太陽の動きをモニターで観察したり、微速度撮影したりすることも、太陽の動きを体感する学習にな ります。 (2)太陽をビデオカメラで撮影し、モニターで観察する。 太陽は小さいので観察に望遠鏡が必要と思われがちですが、ビデオカメラのズームでかなり大きく撮 影することができます。 <準備物> ビデオカメラ 三脚 モニター 接続ケーブル NDフィルター(8倍を2〜3枚) <方法> @ ビデオカメラを三脚にセットし、モニターに接続する。 A 太陽は光量が大きいので、NDフィルター(ND8:光量を1/8に減じるフィルター)を2〜3 枚重ねてレンズのフィルターねじに取り付ける。フィルターのサイズが合わない場合には、テープなど で固定する程度の取り付け方でもよい。 B 太陽の大きさをモニター上で付箋紙などで印をつけ、視直径の分だけ移動する時間を測定しながら 観察する。 (3)太陽の動きを微速度撮影する。 パソコンとデジタルビデオカメラを接続し、微速度撮影ソフトを用いて、撮影すると、太陽の動き方 がよくわかる映像を撮影することができます。いろいろな時刻に撮影をしてみましょう。 次の映像は、正午頃の太陽の動きを120倍速で撮影したもので、実際の2分間が映像では1秒間になっ ています。 (撮影:2005年10月24日11時34分〜 120倍速)
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