216.地球形日時計 (1)地球型日時計とは 天文学習において、地球儀を枠から取り外して、実物の地球と同じ状態に置き直し、仮想(モデル) 地球として利用することは大きな効果があります。
さらに、地軸の傾きをその地点の緯度と同じにした、自転できる地球儀(モデル地球)では、地球の 自転と宇宙の景色の見え方(天球の日周運動)との関係を感覚的にわかりやすくとらえることができま す。これは、宇宙から地球を見ている感覚を持ちながら、実際の空の動きとも対応させることができる からです。 このモデル地球儀とコマ形日時計を結びつけるものが、「地球形日時計」です。 これは、地球を透明にして、自転軸を棒に見立てて赤道面に落ちる影の動きを連想したものです。
(2)「地球形日時計」の製作方法 材料:透明半球(2個)、スチレンボード、竹ひご、時刻目盛(3種類) @スチレンボードを透明半球と同じ直径になるように、円カッターで切り取る。 Aスチレンボードの両側に、夏半球用時刻目盛と冬半球用時刻目盛りを両面テープで貼り付ける。 (このとき、中心を合わせ、さらに両面の12時の位置あわせをすること。) B透明半球の天頂部にドライバーなどを軽く押し当て、へこみをつくる。 Cたけひごをスチレンボードの中心に通し、透明半球の天頂部のへこみにぴったりとおさまる長さに調 節をする。 D冬半球側の透明半球の赤道部付近に、春分・秋分用の帯状の目盛りを貼り付ける。 (しわがでやすいので、3つに切り分けて貼るのがよい。また、12時の位置を合わせる こと。) E横から分度器を当てて、35°の傾きになるようにしてコップなどの上に置く。 F方位を合わせる。 実際には、方位磁針の指す向きは人工的な磁界からかなりの影響を受けることが多いので、最初に、 影のさす時刻と時計で時刻あわせをする方法で方位を決めると十分実用的な時計となる。
(3)「地球型日時計」の影の動き 春分・秋分の頃は、通常の時刻めもりに影が映りにくくなるので、帯めもりの上に落ちる影で時刻を 読みます。 その映像を以下に掲載しておきます。 実験映像を見る