217.CD盤をつかったコマ形日時計

(1)コマ形日時計とは

 地面に垂直に立てた棒でできる太陽の影は、1時間に15°という一定の角度の速さでは進んでいき
ません。また、季節によっても異なる角度の進み方をします。そのため、「時計」として実用になら
ない欠点があります。
  そこで、棒を地面に垂直でなく、地球の自転軸(地軸)と平行にして、影のうつる平面をその棒に
垂直に置きます。こうすることで、地球の自転をそのまま反映し、1時間に15°という一定の角度の
速さで影が進んでいく日時計をつくることができます。
 厚紙と細い棒を組み合わせ、棒の傾きをその地点の緯度と同じ35°くらいにすることで、できあが
ります。形がコマのようなので、「コマ形日時計」と呼ばれます。
 頑丈なコマ形日時計として、CD盤を使ったもの(夏季用)を試作したので紹介しておきます。

(2)CD盤をつかったコマ形日時計の製作

@CD盤に時刻目盛りを貼り付ける。
Aアクリルに穴をあけて細い金属棒を通し、金属棒がCD盤の中心を通るようにアクリルとCD盤を
接着する。
BCDケースを取り外して裏返して取り付け直す。
C棒の傾きが35°(緯度と同じ)になるように金属棒の長さを調整する。
D方位磁針で方位を合わせ、設置する。
 なお、時刻目盛りに均時差補正目盛りを付けてもよい。

  


(3)インドの古い天文台に見る日時計

 日時計の役割をするいろいろな建造物があります。
 基本的にコマ形日時計のしくみを利用しているようです。