303.雲の立体写真

(1)立体写真のしくみ

 人間の目で立体視ができるのは、両眼で角度の異なる映像をとらえ、脳で合成するはたらき
をしているからです。
 したがって、2台のカメラを離して撮影した画像を、左右それぞれの目で別々にとらえるこ
とで、写真の立体視ができます。

(2)雲の立体写真

 100〜200m程度離れた2点でカメラの方向を同じにしてできるだけ時間差のない雲を撮影し
ます。青・赤セロハンのめがねで観察するタイプの画像は「アナグリフメーカー(フリーソフ
ト)」などで容易に作成できます。ただし、撮影のときにカメラを正しく並行にしていなかっ
た場合には、画像の位置あわせがたいへんになることがあります。
     右目を青 左目を赤

(3)雲の立体写真の例
   (サムネイル画像をクリックして拡大)

 ひとつめの写真では、雲の存在する層がいくつかに分かれていることがわかります。
 ふだん平面的に見えている雲のかさなりも、立体的にとらえることでダイナミックな構造で
あることがわかります。
 また、画像処理でコントラストを高くすることで立体的に見やすくなります。