306. 南岸低気圧・日本海低気圧の通過(2006年3月27日から3月28日)

(1)低気圧の接近  3月27日は、午前中には雲ひとつない快晴の天気が続いていました。しかし、日本の南海 上(北緯25°付近)には、停滞前線があって低気圧が発生しかけており、また、大陸から寒冷 低気圧が南下してきて、この2つの低気圧の間に発生する雲域による天気の崩れが予想されま した。  三重県(津市)では、3月27日12時頃の快晴から、徐々に西進する上層雲(巻雲や巻層雲)が 増え始め、やがて厚い中層雲(高層雲)に覆われていきます。この6時間の映像をご覧ください。
三重県津市から北の空を微速度撮影(240倍速 12時〜18時30分)

(2)暖域から寒冷前線の通過

 翌日の3月28日は、大陸から南下してきた低気圧が日本海に入って温暖前線と寒冷前線を
伴うようになり、三重県はこの低気圧の暖域(温暖前線と寒冷前線の間の暖気域)に位置する
ようになりました。暖域では、雲も多くありますが比較的天気の良いこともある領域です。
 ところが、3月28日の16時から17時の間に、天候が急変します。寒冷前線の通過です。こ
のときの映像では、突然のはげしい降雨(雷雨)と雲の移動方向で風向の急変が見られます。
また、津市にある三重県総合教育センターの百葉箱の観測でも、同時刻の10分ほどの間に気温
が3℃も低下するのが観測されました。

 三重県津市から北の空を微速度撮影(240倍速 9時〜18時15分)