316.コピーアートペーパーで低感度インスタントカメラ

 コピーアートペーパーは、アイロンの熱(またはラミネート用ヒーターなど)で簡単に現像
できる感光紙です。これを利用して写真を撮影したり、太陽の動き調べをしてみましょう。

(1)凸レンズでインスタントカメラの実験

 カメラをとつレンズと紙箱などでつくる方法が、中学校の理科教科書にも紹介されています。
市販されている高価なカメラは精密機械ですが、その原理はたいへん簡単なものです。カメラ
を参考に、紙などの身近な材料を用いて、カメラをつくってみよう。太陽が出ていれば3分ほ
どで青写真が撮れます。
<準備物>
 ・厚紙 
 ・コンビニ袋のような半透明ポリ袋(ラミネートでもOK)
 ・はさみ 
 ・ビニールテープ 
 ・凸レンズまたは虫メガネ 
 ・コピーアートペーパー(アイロンの熱を加えるだけで簡単に現像できる特殊な感光紙)
 ※ 凸レンズは、通過した光が一点に集まるまでの距離(焦点距離)がそれぞれ決まってい
  ますが、今回の カメラには焦点距離15センチ程度以下のものが最適です。焦点距離が長
  いと、大きな箱が必要になります。
<製作方法>
 @ 写真のように厚紙で箱を組み立てる。
  A 円形に切り取った部分にレンズをつける。
 B 半透明スクリーンを貼り付ける。
 C カメラの箱の長さを調節(ピント合わせ)して、半透明スクリーンに映像がはっきり映
   るようにする。  
  D カメラと半透明スクリーンの間に、コピーアートペーパーをはさんで厚紙をかぶせ、ビ
  ニールテープで上部をかるくとめる。
 E  2〜3分放置する。(天候によって時間は異なる)
  F 撮影が完了したら、アイロンやラミネート用ヒーターでコピーアートペーパーを熱する
  と映像が浮かび上がってくる。(ホットプレートの上に置いてもよい)

(2)ピンホール・インスタントカメラで太陽の動きを撮影

 ピンホール写真で太陽の動きを記録して調べてみましょう。

<準備物> 
・コピーアートペーパー(B5サイズ)
・箱(または厚紙)
・使用済みテレホンカードなど
・アルミテープ(光を通しにくい)

<方法>  
@ 底面にB5サイズのコピーアートペーパーが収ま、下図のような箱を作成する。
    

  下箱



  上箱

A 上箱の切抜いたところに使用済みテレホンカードなどの中心部分にφ1mmの穴を開けたも
 のをアルミテープで貼り付ける。
B コピーアートペーパーを箱におさめて動かないように固定し、ふたをする。

C 一日中陰にならない場所で、図のように東西南北を決めて箱を設置する。
    設置した時点から太陽が写り始める。時間毎に印をつけたい場合は、5分ほど穴から入る光
 を遮断すると、経路の曲線が中断されて目印(タイムマーク)になります。

※ 感光紙に写る太陽の経路は、3cmの棒を立てた場合の日影曲線と同じものになります。


                (左  秋分の頃に撮影     右  冬至の頃に撮影 )