334.樹氷

(1)樹氷とは(霜とのちがい)

 「樹氷」は細かい氷の粒が積み重なってできています。これは低温時の過冷却水滴(氷点下
になっても氷になっていない空気中の水滴)が次々と氷の粒に付着しながら凍っていくことに
よって成長するものです。したがって、過冷却水滴を多く含んだ低温の風が吹いてくる方向に
成長していくのが大きな特徴です。さらに風向きが一定の場合、大きく成長するとエビの尾な
どに似た形になります。
 一方、「樹霜」は樹に付く霜で、でき方は普通の霜のでき方と同じです。霜は、よく晴れた
冬の朝、地面や樹、草などの表面が放射冷却によって冷え、その上に空気中の水蒸気が付着し
て氷が結晶します。

(2)樹氷の写真

 樹氷は、三重県でも見ることができます。以下の写真は、奈良県との県境にある三峰(みう
ね)山で撮影したものです。
エビの尾の形の樹氷 スノーシューが必要 倶留尊方面 樹氷のできはじめ
尾根道の樹氷 平倉山の樹氷