335.二酸化炭素の温室効果

(1)二酸化炭素の温室効果を確かめる実験

 地表から放射される赤外線は空気中のO2,CO2,H2Oに吸収されます。これを温室効果と
呼びます。大気中のCO2は300ppm程度ですが,CO2が増えると温室効果が強く働き気
温が上昇すると考えられます。発泡スチロールの容器に通常の空気を入れたときと、CO2を入
れたときの温度変化を観察してみましょう。
 発泡スチロール容器の前に温水を入れたガラス容器を置くと、温水から放射される赤外線で
発泡スチロール内の温度が上昇します。

<準備物>
 発泡スチロールの容器,アルミホイル,ラップ,デジタル温度計(センサー部の小さいもの),
 ガラスビン

<実験器具の製作>
 発泡スチロール容器の内側をアルミホイルで覆う。
 デジタル温度計のセンサー部を容器内に差し込む。
 容器の口の部分をラップで覆う。

<実験手順>
 @ 発泡スチロール容器に通常の空気を入れラップでふたをする。
 A 発泡スチロール容器の前にガラスビンを置き,ビンと発泡スチロール容器の間にアルミホ
   イルを張った板を置く。
 B ガラスビンに沸騰した湯を注ぐ。
 C アルミホイルを張った板を取り除き温度変化を測定する。

 D 同様に、発泡スチロール容器内にCO2を入れて測定する。

 注,測定条件を一定にするため、
 ・発泡スチロールとガラスビンの間隔を同じにする。
 ・湯の温度を同じにする。
 ・測定初めの発泡スチロール内の温度が室温と同じになるようにする。

<実験の映像を見る>



(2)実験結果

 この実験を各3回おこなった平均値は,次の表とグラフのとおりです。
時間(秒) 0 30 60 90 120
空気(℃) 17.2 20.1 20.7 21.1 21.2
二酸化炭素(℃) 17.2 20.3 21.2 21.4 21.6