カメラ・オブスキュラ

(1)カメラ・オブスキュラ

 最近の家屋では見られにくくなりましたが、雨戸の木の節穴を通った光によって
外の景色が屋内の壁などに映って見える現象があります。
 ヨーロッパでは、このような景色をキャンバスに写して絵画の下絵を描いていた
らしく、こうした部屋を「カメラ・オブスキュラ」と呼んでいました。

 はじめて見る児童・生徒にはかなりの驚きをもたらします。
 教室を暗くして(暗幕をひく程度)、窓ガラスに紙筒などで光の通り道をつくり、
スクリーンをたてて実験してみましょう。光の通り道の大きさを小さくすると、暗く
なりますがシャープな映像になります。光の通り道の形は円形がよいです。
  

(2)カメラのしくみ

 スクリーンを工夫しました。トレーシングペーパーがよく使われますが、より光の
透過率の高い素材を用いる方がよく、屋内の様子も十分に映せるほうがのぞましいと
思います。
    
「カメラ・オブスキュラ」と「カメラのしくみ」の実験映像を見る

(3)ヒトの目の構造

 人の目の構造もカメラと同様に、凸レンズによる実像を網膜に作るものです。
 網膜には倒立像ができていますが、その信号を脳がもどすはたらきをもつことで
正立の景色を見ることができるようになっています。下の写真は、眼球をモデル化
した教具です。