A2.ほとんどの流星が光っているのは、1秒以内です。見つけた途端に、願い事を三回唱えることは出来るのでしょうか?
A3.「ピークの時間にしか、流星が出現しない」と思われがちですが、前後数時間はほとんど変わりなく見ることができます。(一部の流星群を除く)


[流星の撮影方法]
撮影の基本的な考え方
いつどこに現れるか分からず、現れても1秒以内に消えてしまう流星を撮影するためには、カメラを固定しておいて、シャッターを開けっ放しにする必要があります。
そこで
1.必要な機材とその理由
1)バルブ撮影(または30秒程度の長秒時露出)が出来るデジカメ
*流星が光るのを待ってシャッターを押していたのでは間に合いません。シャッターを開けっ放しにしたカメラの視野に、流星が偶然流れるのを「待ち伏せ」します。
2)リモコン
*シャッターを手で押すと、カメラがぶれます。カメラごとに専用のリモコンが販売されていますので、これを用意してください。
3)三脚
*長時間露出のカメラを固定します。あまり細いものだと、少しの風でぶれるかもしれません。ある程度頑丈なものを用意してください。
4)できれば、露よけヒーターかブロアーブラシ
*夜露がレンズに付くと、ぼやけた画像しか写りません。レンズ前面を少し暖めるか、風で露付きを防いでください。
5)なるべく大容量のメモリーカード
*何枚もの写真を撮影する必要があります。

2.撮影法
1)カメラを三脚に固定して、空へ向けます。電灯や月などの明かりがレンズに入らず、建物が邪魔しない、空の開けたところに向けます。
2)マニュアルモードに設定し、シャッタースピードはバルブ(または長秒時露出)に設定します。
3)無限遠がピント位置になります。コンパクトデジカメでは、被写体設定を「山マーク」(風景撮影)などにします。一眼デジカメのレンズなら∞マークにあわせます。
4)ISO感度を高くします。400以上のなるべく高い値にするのがお勧めです。ただし、デジカメで感度を高くして長秒時露出をすると、ノイズがひどくなることがあります。これは機種ごとに異なる問題なので、お持ちのカメラで試してみてくださいとしか言えません。
5)絞り(F値)が設定できるなら、なるべく小さい値(開放)に設定します。F値は、カメラレンズの開け具合です。このF値が小さいほど大口径で、たくさん光を取り込めます。一瞬で流れる流星には、大口径のレンズが適しているわけです。(ただし、開放にすると画面の周辺部で収差(歪み)が発生しやすくなります。)
6)ファイルサイズ(記録画素数)は、それほど大きくなくて構いません。はがきサイズくらいにプリントするのなら200万画素程度で十分でしょう。画素数が多ければ、メモリーに記録できる枚数が少なくなりますし、書き込み時間も長くなります。(あくまで、好みの問題ですが)数十秒〜数分間、シャッターを開けっ放しにして、流星が流れるのを待つ。思った方向に流星は流れてくれません。根気良くシャッターを切り続けましょう。
*2009年10月のオリオン群では、筆者は372コマ撮影して7個の流星を撮影しました。



725_2 流星の撮影方法

A1.「しし座流星群」は、しし座のある一点を中心として放射状に流星が出現するので、この名前があります。流星の現れるのはしし座とは限りません。つまり、どの方角を見ていても構いません。電灯や月などの明かりが目に入らず、建物が邪魔しない、空の開けたところで見ていればいいわけです。