1006.慣性

(1)慣性とは

 ニュートンの運動の第一法則は、「物体に力が働かないか、働いても合力が0であるとき、
静止している物体はいつまでも静止を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける。」
というものです。つまり、物体は速度ゼロの静止状態をも含めて「速度」を保とうとする
性質があり、「力」がはたらくことで加速度を生じて速度が変化することになります。
 この、「速度」を保とうとする性質を「慣性」といいます。

(2)実験「静止状態の慣性を見る」

 教科書では、静止状態の慣性を確かめる実験として、
 @ だるま落とし
 A テーブルクロス引き
がよく取り上げられています。しかし、この2つの実験は、摩擦力の働き方が関わっていて
直感的に理解しにくいところがあります。
 そこで、
 B 「水を少量入れたペットボトルの起き上がり」 の実験を提唱します。

     ・ゆっくり倒すと、水が水平になって、ペットボトルは倒れたままである。
   
   ・勢いよく倒すと、水の慣性によって、ペットボトルは再び立ち上がる。

   ※ 勢いが良すぎると、ペットボトルは反対側に倒れてしまいます。
     ちょうどよい倒し方を練習しましょう。


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