1007.転向力(コリオリ力)モデル実験−ペットボトルからの噴水−

(1)転向力(コリオリ力)とは

 自転する地球上では、回転する座標系に観測者があるため、運動する物体に見かけの
力がはたらき、これを転向力、またはコリオリ力といいます。
 転向力(コリオリ力)は、北半球では物体の進行の向きに対して右向きに、南半球で
は左向きにはたらきます。また極でもっとも強く働き、緯度φの地点では、極のcosφ倍
の転向力(コリオリ力)がはたらきます。
 また、転向力(コリオリ力)はスケールの大きな運動、すなわち海流や大気循環にお
いて顕著になり、低気圧や高気圧の周囲の風の吹き方にも大きく影響します。

(2)転向力(コリオリ力)モデル実験

 回転台を地球に見立ててモデル実験ができます。ボールを転がしてもその効果がわか
りますが、軌跡が残らないと実感できにくいものです。そこで、回転にペットボトルを
載せて、側面の穴から噴水を出すことにより、水流の曲がる様子で転向力(コリオリ力)
の働き方を観察することができます。
 なお、ペットボトルの位置は回転台の中央でなくてもよく、またどの向きに水を噴き
出させても、反時計回り(北半球回転)では右に曲がり、時計回り(南半球回転)では
左に曲がります。
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