1008.流星群の放射点

(1)流星群における放射点とは

 彗星の尾から拡散したダスト(塵)は、微小ながらもケプラーの法則にしたがって太陽の
周囲を楕円軌道で公転しています。この群れが地球と衝突するのが流星群で、ダストが地球
大気に飛び込んで高温となって発光し、流星として見られます。
 このときの地球からは流星物質の相対速度を観測しているわけですが、経路が平行である
ために、地上から見ると流星が天球上のある1点から流星が飛来するように見え、この点を
「放射点(輻射点)」といいます。
 なお、流星群の名称は、この放射点の存在する星座の名前を冠して、たとえば「ペルセウ
ス座流星群」というように命名されています。

(2)写真観測から見る、おもな流星群の放射点

 以下の写真は、いくつかの流星群についておよその放射点がわかるものです。
 ポインターを画像にかさねると、流星経路を逆延長線とおよその放射点が図示されます。
(ただし、正確な放射点ではありません。)
 なお、流星群の流星でない流星もあり、これらは散在流星と呼ばれます。

@ ペルセウス座流星群

 極大:8月12日頃 放射点:ペルセウス座γ星付近




A しぶんぎ座流星群

極大:1月4日頃  放射点:りゅう座ι星付近


B しし座流星群

極大:11月17日頃  放射点:しし座γ星付近  約33年周期で流星雨となることがある。


C オリオン座流星群

極大 10月21日頃