1011.金星の太陽面通過

(1)金星の太陽面通過とは

 内惑星である金星が内合となるとき、太陽の表面を通過する現象です。
 金星の会合周期は約584日ですが、地球と金星の公転軌道面は完全には一致して
いないため、この現象は100年あまりの間に2回、約8年間隔で続けておこります。
 最近では、1874年、1882年、2004年、2012年におきました。
 次回は、2017年です。
 
(2)2012年の、金星の太陽面通過

 2012年6月6日、金星の太陽面通過が見られました。
 金星の公転の角速度は地球よりも大きいため、天球上の方角で東から西へ、太陽
面を金星が通過していきます。内合時の金星の直径は太陽の約1/30で、ふだん
見る金星よりも近くにあるため、意外に大きく感じます。また、通常の黒点よりも
かなり大きく見えます。 

参考に、2012年5月11日にあらわれた肉眼黒点(望遠鏡を使わずに存在のわかる黒点)の
写真も掲載します。