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2008年 4月2日 (水)

「 南東風の乱層雲 / ヒヌマイトトンボ(雄と雌) (桑名市 朝 / 伊勢市)

 
     三重県北部の朝は、ゆるやかな南東風の乱層雲が雨を降らせました。
     (ラジオでは、『三重県北部は雨になっています。』とも放送していました。
     アメダスでは桑名市も四日市市も降水0.0ミリとなっており、ちょっとふしぎな気がします。
     撮影をした場所は、桑名市の町はずれ。たしかに写真に写っている乱層雲が降らせた感じで
     アメダス地点にこの雲は通らなかったのかもしれません。
     この雨は、ひまわり天気図を見てもわかるように、南東からのあたたかく湿った空気が作るもの。
     梅雨のこの時期によく三重県に降るタイプの雨で、天気予報や降水レーダーが苦手にしています。
     さて、トップページでも案内していた「ヒヌマイトトンボ(希少種)観察会」は、伊勢市で午前中に
     雨に降られずに実施されました。
     伊勢市などの下水道整備に伴う宮川浄化センターの建設で、ダルマガエル・ヒヌマイトトンボ・
     オオヨシキリ・メダカといった希少種の生息環境に影響を与える予測ができて、その保護を実施して
     いるもので、保護は順調に進んでいます。オオヨシキリの元気な声もずっと聞こえていました。
     「ヒヌマイトトンボ」は、汽水のアシ原の低いところにいる体長約3cmと小さく、とても美しいものです。
     幼虫が汽水(海水の混じった淡水)に生息するというトンボはきわめてめずらしく、また成虫になっても
     その場所を離れていかないとのこと。(揖斐川のヨシ原にもいたりするのだろうか・・・・)
     成虫が見られる時期は、5月下旬から8月上旬、特にこの6月下旬から7月上旬に多く見られます。
     雄は背中に4つの斑点、雌はひたいに菱形の模様のあるのが特徴で、成熟段階に応じてかなり
     姿が変わります。観察会中に、ヒヌマイトトンボの天敵「アオモンイトトンボ」も見つけましたが、
     これもまた、すばらしくきれいな姿でした。     
     
    
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桑名市 7時すぎ 2番目の写真あたりから雨が降ってきました。
鈴鹿市 8:06 雨は降っていない。 伊勢市 10時 保護ゾーンのヨシ原
ヒヌマイトトンボ(雄) これはアオモンイトトンボ
ヒヌマイトトンボを食べる天敵
ヒヌマイトトンボ(雌)
成熟の進んだ雌
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)

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