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2008年 4月2日 (水)

「巻雲のやわらかな美しさ/高積雲に月光環」 (津市/桑名市)

 
     停滞前線が南に離れて、午後から晴れ間が多くなりました。
     津市の夕方の青空には、巻雲が多く現れて、それそれ柔らかな音楽を奏でているような
     美しさをもっていました。
     巻雲の美しいすじの正体は、ひとことでいうと「上層の降水」です。落下する水滴が尾をひく
     のですが、高さによって風速が大きく異なるとき、はけではいたようなすじになるのです。
     津市では夜も上層雲が多かったようで、月の両側に幻月(げんげつ)があらわれたという
     連絡をいただきました。
     また、桑名市では高積雲に月光環が輝き、青白い光をパステルピンクが囲んでいました。
     幻月は、幻日と同じく巻層雲を構成する氷晶のプリズム効果によるもので、今夜の月光環は、
     高積雲を構成する水滴による光の回折(小さな粒子の近くで光が曲曲がる現象で、色によって
     曲がり方が異なる)によって生じていたものです。
     
    
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津市 12:51 層積雲 夕方 
小さな鈎(かぎ)をもった
直線状の巻雲が並ぶ
北東の空の巻雲 西から北には濃い上層雲
PLフィルター使用 17:56 房状の巻雲と見て
いた雲が意外に早く
かげり始めた。
桑名市 21:42
高積雲に月光環
22:20




津市で見られた「幻月(げんげつ)」  M.Oさん提供
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)

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