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2008年 4月2日 (水)

「色あざやかな真昼の幻日 と 幻日環の一部」 (津市 昼)

 
     津市で昼、何度か美しい「幻日」が現れました。10〜20秒くらいで薄くなってしまうものが何度も、
    太陽の左右に見られました。
     「内暈(22°ハロ)」も見えましたが、幻日と内暈は同時に現れず、巻層雲の中の氷晶のようすが
    異なるのを思い浮かべることができます。
     幻日と内暈の写真を見比べると、内暈は内側に赤い色が見られてほかは白っぽいのに対して
    幻日はかなりはっきりと色のスペクトルが現れます。これは、たとえば板状の氷晶の六角形の面に
    対して平行でない光が入射すると最小偏角が大きくなって太陽から離れて見える(太陽高度が高い
    時の幻日が、太陽から22°よりも離れているのがその代表例)わけですが、22°ハロはランダムな
    傾き・向きの氷晶分布からなるために最小偏角もいろいろあって色が重なり合っているのに対し、
    幻日は板状の氷晶が六角形面を水平にしてそろっているため、最小偏角もそろっていて色の重なり
    が少ないことによるのです。(今日もわかりにくい話ですね、すみません・・・)
     ともあれ、幻日の特徴は色のスペクトルが鮮やかなこと、そして今日のように昼に現れる幻日は
    夕方のものとちがっ青い光もしっかりと見られて、とても美しいものです。
     また、幻日をつくる氷晶による太陽光の反射によって、太陽と同高度に白い光が連なる「幻日環」と
    いう現象があるのですが、今日の幻日周辺の雲はときおり、この幻日環のごく一部と思われる光を
    見せていました。
     
    
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津市 9:11 美しい層積雲
街が不思議な雰囲気
10:44 巻積雲 12:15 右の幻日 色鮮やか
12:18 右の幻日 12:18 左の幻日 12:20
12:21 幻日環の一部 12:29 タンジェントアーク 12:51
13:22 内暈とタンジェントアーク 16:07 高積雲の波状雲
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)

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