12月のカレンダーへ
2008年 4月2日 (水)
(ポインターを写真の上に重ねると、カノープスの説明がロールオーバーします。)


「巨大層積雲/夜半のカノープス」 (桑名市)

 
     朝は南にきれいな巻層雲。鈴鹿市あたりではハロが見られているのでは?と思いながら
    快晴の空を見ていました。
     ひまわり天気図(12時)でみると、日本海に小低気圧があって、コンマ形の雲。
     昼頃から下層雲が増え始め、桑名市から見て東の空に大きな雲。雲の種類としては、層積雲
    になると思いますが、ひまわりでみると大きく連なったレンズ雲のような特徴もあります。ひまわり
    可視画像に書き込んだ雲列@とAが顕著で、@は桑名市から見て東のそらに長くのび、、Aは
    北から天頂をおおうように広がっていて、どちらも対角線魚眼レンズで撮影しました。
     鈴鹿山麓にも下層雲が広がっていて、美しい光芒が刻々と変化していました。
     夜空はにぎやかな冬の星座が見やすくなりました。12月19日のページでは、冬の星座の1等星を
    紹介しましたが、そこになかったもうひとつの冬の1等星、りゅうこつ座の「カノープス」も夜半頃に
    見られることがあります。この星は、シリウスに次いで2番目に明るい恒星にもかかわらず、日本の
    緯度では南中時にぎりぎり南の地平線に見えるものなので、大気減光を受けて暗くなるうえに、時間
    的にも気象条件的にも見られるチャンスはかなり限られているのですが、三重県北部から南は伊勢
    平野が広がっているため、よい条件といえます。この季節であれば夜半頃に見頃で、大晦日の除夜
    の鐘はまるでカノープスが見えることを知らせてくれているようなもの。20世紀が終わって21世紀に
    なる瞬間を、カノープスを見ながら迎えたことを今でも思い出します。
     また、カノープスは中国では「南極老人星」と呼ばれ、見た人に長寿をもたらすという伝えもあります。
    
< ↓ 画像をクリックして拡大 ↓ >
桑名市 8:32 9:33 9:35 9:36
13:14 東に長い雲列@ 北からの雲列A 13:26
13:28 14:05
14:27 14:39 14:42
桑名市 0:48 南 カノープスがよく見えた。
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり可視画像)
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)

前日へ

翌日へ