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2009年 7月19日 (日)

「梅雨末期の強い雨」 (桑名市 夕方)

 
      上の方の写真は、桑名市で雨が降り始めた16:12の西の空。積乱雲の中層付近に見えるような
     雲にも似ています。下の写真は、本格的に強い雨となった17:15の天頂付近の雲。迫力のある雨雲
     の雲底です。
      夕方のニュースでは、西日本の各地で強い雨となったことが報じられていました。
      これは、地上天気図で見ると寒冷前線として解析されていますが、FXJP854(850hPa予想天気図)
     の21時対象の天気図で見られるように、相当温位345K以上の温かく湿った空気が西日本をおおうよ
     うに入ってきたためです。(相当温位とは、水蒸気がもつ潜熱も考慮した空気の熱エネルギー)
      東南アジア方面から入り込んでくるこうした空気は「湿舌」とも呼ばれ、梅雨末期に西日本の豪雨
     をもたらす原因となるものです。
      夕方の衛星画像では、積乱雲が各地に分布していることも分かります。桑名市では、雷鳴を一度、
     雷の光を光らしきものも確認しましたが、雷雨というほどまではいかず、強い雨が降りました。
      電力会社のサイトで調べると、三重県でも夕方に伊賀地方北部などでかなり活発に雷があった
     ようです。

     
    
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13:32 高積雲とその尾流雲

16:12 西 
雨が降り始めた時の空

16:35 雲底に突起


16:36 西 17:15 天頂付近
強い雨が降っている
17:15 南
 気象庁・メテオプラネット提供の天気図(FXJP854) 09時を初期値とする12h後予想
相当温位345K以上の領域が西日本を覆う
 
気象庁・東京大・高知大提供のひまわり可視外画像 18時
500hPa(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
地上(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
 

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