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2009年 8月27日 (木)

「@高積雲の対流セルの集合 A巻層雲の夕焼け B沈む上弦の月」
 (桑名市)

 
     低気圧が日本海を通過して、三重県はその暖域にあたりました。低気圧を単純化したモデル
    では、暖域には顕著な雲は無い晴天域としてあらわされますが、日本では地形の影響もあってか、
    今日のように下層雲から上層雲までバラエティに富んだ雲が出現することが多いように思います。
     @は、午後に現れた高積雲の小雲の中で、対流セルが集合して組織化したような部分が太陽光で
    強烈な陰影を見せていたもの。太陽にかなり近い方向なので、この影は、見えている部分のものでなく
    見えない雲頂側の起伏のシルエットだと思います。
     Aは、日没後、かなり空が暗くなったときに巻層雲が強烈なピンク色に染まりだしたもの。ふつうの
    夕焼けはもう少し早い段階のオレンジ色ですが、上層雲の夕焼けは、いわば2回目の夕焼けで、
    このようなピンク色に染まります。
     そして今日は上弦の月。18時頃に南中していた月が、22時すぎに沈んでいき、大気減光と光の
    屈折率の差によって Bのようにつぶれ、不気味な赤黒さになっていました。このとき、肉眼では
    注意してみないとわからないほど暗くなっていました。
    
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9:06 南西 積雲 12:16 巻積雲 12:39 東 巻積雲と巻雲
15:34 北東 層積雲 15:35 高積雲 
対流セルが集合した小雲のかたまりに陰影
18:10 南 レンズ雲と
南中する上弦の月
18:11 西 巻層雲
ハロはない
18:13 飴色の日没
下層・中層の夕焼けは
オレンジ色といってよい
18:25 多度山の
方向につるし雲
18:33 高積雲と層積雲
明るい空では
区別しにくかった
l
18:37 レンズ雲の
シルエット
18:42 暗くなる頃、巻層雲
がピンクに染まる
夕焼けの2度目の
クライマックス!
21:57 南西 
沈みゆく上弦の月
赤緯が低く、夜半より
ずいぶん早く沈む
22:09 山の端にかかる
大気の屈折でつぶれた月
暗く不気味なほど赤い
500hPa(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
地上(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
 

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