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2010年 12月18日 (土)

「日本海の収束帯に起源を有する大きな積雲」 (桑名市)

 
     ひまわり画像で日本海にすじ状の雲の見られることが冬の大きな特徴ですが、北朝鮮の
    長白山脈にぶつかった北西からの気流の風下に収束帯が生じ、北陸に向かって雲のすじが
    顕著に伸びています。この雲は、若狭湾から関ヶ原、そして伊勢湾へと、そのまま通り抜けて
    きます。また、少し上空では西寄りの風が鈴鹿山脈を超えてレンズ雲のような性質を帯びた雲
    をも作ります。こうして三重県北部の冬の空には何層かに重なったような複雑な構造の大きな
    積雲がつくられ、雲頂部は高積雲といえる雲になっていたりもします。雲底付近はところどころ
    しぐれの降水雲やちぎれ雲も。
     三重県北部の冬の空は、なんとも微妙で複雑、そしてふしぎな美しさを感じます。

     そうそう、書き忘れるところでしたが、ひまわり可視画像を見てみると、済州島の風下には
    きれいなカルマン渦が生じていますね。
     
    
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流れゆく彩雲! 鈴鹿山脈ベール雲 雲頂は高積雲か
積雲のちぎれ雲 雲底
西 しぐれの雲
気象庁・東京大・高知大提供のひまわり可視画像 画像をクリックするとさらに拡大
地上(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
 

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