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2011年 4月6日 (水)

「春の夜明けに夏の銀河/層雲の波状雲」 (紀伊長島)

 
     高気圧のど真ん中。寝る前にあまりにきれいな星空を見て、どうしても夏の銀河を見たくなり
    ました。三重県で最も銀河がきれいに見えるのは、熊野灘に面した地域。ここでは、南側には
    船舶以外の人工光がないためです。また、夏の銀河は夏に見れば?とも思いますが、案外、
    夏場はヘイズがかかって透明度が低いので、むしろ春の夜明け前が最もきれいだと思ってい
    ます。
     さて、思い立って準備したのは、次のとおり。
   
    ・カメラ(D700)+レンズ(24mm1.4、50mm1.4、85mm1.4、180mm1.4)+リモートコード+三脚
    ・追尾撮影用赤道儀(タカハシP2型)
      単一乾電池はこの頃売られてないので古いのを探し出しました。電池ボックスも割れていた
      ので急遽修理。
    ・そのほか防寒着やミニマグライト

     午前2時頃に紀伊長島に到着。南の開けた海岸を見つけて、銀河の絶景に圧倒されました。
    
     あとから気づいた意外な問題は北極星が見えていないこと! 赤道儀の極軸あわせができな
    いのです。ここはリアス式海岸で、海から急に切り立った地形になっているためです。北極星が
    見えないまま追尾撮影を試みたところ、やはりだめ。 海岸沿いにうろうろしてみると、端の方で
    ぎりぎり北極星が見えてようやく本格的に撮影をスタートできました。

     空の暗い場所で銀河を見て思うことはいつも同じ。 自分が銀河系の中に住んでいることを
    強く実感できるのです。地球の重力からくる平衡感覚から解き放たれて、宇宙の中の自分という
    存在を意識する・・・・これはとても貴重な宇宙体験なのです。
         
    
< ↓ 画像をクリックして拡大 ↓ >
3:11 24mm 3:57 85mm 4:09 50mm 4:24 180mm
層雲の半透明雲 6:30 大樹町
地上(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
 

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