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2021年 12月26日 (日)

「三重県北部にも積雪」 (桑名市)

 
 NHKのニュースの中で「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」という気象用語
が使われました。たぶん今まで使われていなかったと思いますが、冬季の
大雪のメカニズムを考えるうえで欠かせない概念です。これは、大陸からの
北西風が朝鮮半島北部の長白山脈を通過後に合流してつくる低圧部で、
日本海のすじ状雲が何本も合体したようになる降雪域です。北陸地方など
に豪雪をもたらすもので、東海地方では、少し古いおはなしになりますが、
1984年(昭和59年)の「五九豪雪」の原因もJPCZが東海地方に押し寄せた
ためです。当時、桑名で三日三晩も雪がやまず、雪がやんだ後には野鳥の
亡骸がたくさん見られたのを記憶しています。
 今日のJPCZですが、衛星画像を見ると収束が弱めで、すじ状雲が合体し
きらずにいるようです。それでも、雪雲は三重県北部に流れ込み、終日に
わたって断続的に降雪が続きました。この降雪は明日の昼頃までもつづく
見込みで、明朝の通勤・通学時間帯に影響が出そうです。いなべ市に大雪
警報が出ています。
     
    
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16:30

60mm
16:30
南東
60mm
17:57

60mm
地上(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁速報天気図を合成)
 

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