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 2023年 2月12日 (日)
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「尾を曳く 幻日 - Perhelion -」(桑名市)
 
 
 
2月とは思えないような暖かな午後。

16時頃、それまでハロの無かった巻層雲に淡い幻日が光りだすと、
引き続いて淡い環天頂アークがあらわれました。
大気光象はこれでおしまいかな、とベランダでコーヒーを飲んでいると・・・・

細くたなびく形状の巻雲を含む巻層雲がやってきて、太陽の両側に
明るい「幻日」を光らせてくれました。

「幻日」は英語で「Perhelion」「SunDog」といいますが、
まさに太陽が2匹の犬をひきつれているようです。

幻日が尾を曳くのは、氷晶への光の入射分布に対し、
射出光が太陽から22°より外側に分布するためです。
(虹を境に明るい領域と暗帯が存在するのと同様。)
反射で起きる幻日環の光も混ざっているように見える
瞬間もありましたが、ほぼ幻日の光のようでした。

日曜の夕方、幻日の輝きを見ながらの楽しいコーヒータイムでした。

ところで、今日の衛星赤外画像には、もしかしたらカルマン渦かも?と
思えるような現象が北緯38度・東経110〜120°付近に見られます。
ヒマラヤ山脈で分岐した上層の偏西風が合流しているような場所で、
スケールの大きめの丸い雲の渦がたがいちがいに生じています。
通常のカルマン渦は済州島の風下など、下層に見られる現象で、
このように上層にも発生するのかどうか、ちょっと気になって記載しました。


    <↓画像をクリックして拡大↓>
環天頂アーク
16:06 54mm
左側の幻日
16:20 75mm
 太陽の両側に幻日
16:27 24mm 少しトリミング
16:28 24mm 少しトリミング
太陽が2匹の犬を連れているよう。
まさに「Sun Dog」。
   
 16:31 28mm 左側の幻日
16:33 75mm
外側に向けて尾を曳いている。
右側の幻日
16:33 75mm
太陽の両側に尾を曳く幻日のペア。
16:34 24mm
明るい幻日のペアは約10分間継続。
   
 タンジェントアーク
16:42 24mm
幻日が淡くなってタンジェントアーク。
氷晶の種類が変化した。
 
地上(高知大学気象情報頁赤外画像と気象庁速報天気図を合成)