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2018年 6月24日 (日)
 
 
 
 

「昼に 環水平アーク・9°ハロ・22°ハロ、下部ラテラルアーク
夕方に 幻日・環天頂アーク・タンジェントアーク、
そして日没時に
サンベックス型パリーアーク  (桑名市)

 
     梅雨前線の北側にできた美しい巻層雲がかかってきて、昼頃と夕方に
    とんでもないほどのハロの競演が見られました。
     夏至を過ぎて、今シーズン初の環水平アークに見とれていた昼、レアな
    ハロである9°ハロがくっきりと現われました。ピラミッド形の氷晶によるも
    のです。巻層雲の移動に伴って何度か見えた環水平アークですが、下部
    ラテラルアークも出現しました。
     午後にいったん巻層雲が太陽にかからなくなり、迎えた夕方、明るい幻日
    が現われました。太陽の北側に巻層雲が無く、左側だけのハロを観察してい
    たところ、津市では太陽の両側に明るい幻日があるとの連絡が入りました。
    ハロと幻日、環天頂アークの複合ハロを撮影。南向きのバルコニーからの
    観測だったので、この時期の日没は家の屋根に邪魔されるため、意を決し
    て2階の屋根にのぼり、日没まで観測していると、V字形になってきたタンジェ
    ントアークのすぐ上にも色づきが見られてきました。今まできちんと見たこと
    がなかった、日没時のパリーアークです。ちなみにこのとき太陽高度は5°
    でした。「太陽からの贈りもの」(Robert Greenier 丸善)によると、太陽高度0°
    では、タンジェントアークとパリーアークのV字の先端は太陽から22°の
    位置で一致するようですが、この太陽高度5°では、両者が少し離れている
    ように見えます。
     
     このように、梅雨の前半期には、南岸の梅雨前線の北側にできた上層雲の
    領域が長時間にわたってかかってきて、ハロが見られやすくなるようです。
    代表的なものは、太陽の南中高度が高いこととあいまって見られやすくなる
    環水平アークですが、レアなハロに出会うのもこの時期がチャンスかもしれ
    ません。
     
    
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桑名市 11:12
環水平アーク
11:14
環水平アーク
12:38 南西
レンズ雲
12:45 天頂を
またぐ22°ハロ
(対角線魚眼)
12:55
環水平アーク
12:58
環水平アーク
13:34
9°ハロ
22°ハロ
下部ラテラルアーク
太陽高度66°
13:34
9°ハロ
22°ハロ
環水平アーク
13:35
9°ハロ
22°ハロ
17:30
幻日
17:31
幻日
17:33
幻日
17:33
幻日
17:38
環天頂アーク
幻日
17:38
環天頂アーク
17:39
環天頂アーク
タンジェントアーク
幻日
17:39
環天頂アーク
タンジェントアーク
幻日
17:39
環天頂アーク
17:40
環天頂アーク
タンジェントアーク
17:40
環天頂アーク
17:52
幻日
17:57
幻日
18:06
タンジェントアーク
幻日 22°ハロ
18:09
タンジェントアーク
幻日 22°ハロ
18:15
幻日
18:15
タンジェントアーク
幻日 22°ハロ
18:16
タンジェントアーク
幻日 22°ハロ
18:35
タンジェントアーク
18:37
タンジェントアーク
18:38
タンジェントアーク
パリーアーク
18:39
タンジェントアーク
パリーアーク
18:40
タンジェントアーク
パリーアーク
18:41 東
飛行機雲の影
19:16 南東 19:24 西 19:25
HaloSim(ソフト)によるシミュレーション
太陽高度5°のタンジェントアークとパリーアーク
地上(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
 

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