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2007年7月
「朝焼けにたなびく巻層雲」 (桑名市 6:36 南東)

「上弦の月に、タンジェントアーク・光柱・光環」 (桑名市 21:54 西) 
     少し早起きをしてみた今朝、まだ陽が昇らない時刻の空の美しさに感動してしまいました。
     赤から青へのクみごとなグラデーションと細くたなびく雲たち。
     思わず、「できることなら、時間よ、止まれ」とつぶやいてしまいそうなほど。
     昼間はほとんど雲がなく、夜20時頃になって巻層雲が広がり始めました。
     上弦の月があったので、何かハロがあらわれるのではなかろうかと思い、外に出ました。
     まず、あらわれたのは「タンジェントアーク」。肉眼ではあるかないか微妙な感じでしたが、
     写真にはしっかり写っています。半月は明るくないのでハロも輝度に乏しいけれど、夜空も
     明るくならないのでコントラストはあります。ただ、やはりその輝度は肉眼には厳しいため、
     露出をかけた写真のほうがしっかりととらえられるようです。
     その後、月の周りに縦に長い輝きの「光柱」。
     突然、どちらの現象も、気づいているのはもしかしたらこの町で自分一人なのではないかと
     いうふしぎな思いが湧いてきて、しばらく眺め続けていました。
     また、光柱とあわせて、内側から赤・緑の「光環」も同じく細く伸びてかすかに存在するのが、
     やはりこれも写真でわかりました。
     そろそろ帰ろうかと片づけ始めたとき、天頂が明るくぼんやりと光っているのに気づきました。
     最下段の画像がそれなのですが、帰宅するまでその正体がわかりませんでした。
     たくさん撮影した画像をきちんと見直して、ようやく納得!
     答えは3番目の露出をたっぷりかけた対角線魚眼レンズの画像にあります。
     おそらく、すぐ近くの商業施設「マイカル桑名」の照明が原因です。
     町を見渡しても目立った灯火がなく、しかも高積雲が覆ってきたときにこの光が見えなくなった
     ために、人工の灯火によるものではないと思いこんでしまっていたのです。
     光柱ができるような巻層雲ですから、氷晶の面が水平にそろってならび、きわめて反射率の
     高い状態になっていたのですね。
     少しがっかりしたものの、そう考えると、ひとつの大気光学現象とみてよいということになります。
     いわば、「マイカル桑名の光柱」、いや『光点』とでもいうべき現象だったわけです。
     ともあれ、こうして、巻層雲がもたらした忙しい夜は更けていきました・・・・。
    
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朝 桑名 6:36 津市 午後 東
上弦の月によるタンジェントアーク 上弦の月の光柱 光環も見える
天頂にあらわれた正体不明の光点
(このあと高積雲が押し寄せてくると見えなくなった)
この画像に答えが・・・
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成 21時)

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