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2008年 4月2日 (水)
「絹の空−巻層雲−」 (津市 18:22)

 
     上層にできる、「巻雲」「巻層雲」「巻積雲」は、かつて「絹雲」「絹層雲」「絹積雲」とも書かれました。
     今でもワープロの変換では両方が登場します。
     語源をきちんと調べた訳ではないのですが、巻雲はその形から今のまま「巻雲」が、巻層雲は
     そのシルクのような繊細な美しさから「絹層雲」がぴたりとイメージにはまると思うことがあります。
     快晴の一日の終わりに、ひとしれず西の空に広がった今日の絹層雲は、まさにシルクのような美しさ。
     ふっと「絹層雲」という字のほうが思い浮かびました。
     ところで、この雲日記サイトでもときどき登場する光環(光冠)や彩雲は、雲の粒が原因となった
     光の回折現象で生じます。
     難しそうなイメージを受ける人もあるかもしれませんが、じつはとても身近な現象なのです。
     たとえば、自動車の窓ガラスが曇ったとき、窓に付いているのは小さな水滴の集まりです。
     (雲と同じですね。)この窓の曇りを通して街灯を見るとまさに、「光環」が見えているはずです。
     今日は、ペットボトルの中に雲を作って、白色LEDのライトを見てみたところ、やはりみごとな
     光環が見えました。何色がどれくらいの半径で見えるかは、水滴の大きさに大きく影響されます。
     きれいな光環は、やはり緑色が鮮やかに見えるもの! 雲の粒(水滴)の大きさをコントロールする
     秘密(!?)の自前テクニックを駆使して、緑色が鮮やかに見える光環を作ってみました。
     夕方の巻層雲ごしにみる太陽も、かすかに光環を作っていましたが、緑色はほとんど見えず・・・
     今日は、ペットボトルの光環に軍配があがりました。

    
< ↓ 画像をクリックして拡大 ↓ >
光環のモデル実験
ペットボトルの雲。
津市 18:01
巻雲と飛行機雲
18:07 巻層雲 18:13
18:19 少し光環 18:22 
シルクのような巻層雲
18:54 巻雲 18:59 広がった巻雲
巻層雲というべき。
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)

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