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2008年 4月2日 (水)

「鈴鹿山脈に沿う、長さ50km級のレンズ雲」 (津市 朝/鈴鹿市 夜)

 
     低気圧が東に去りましたが日本海に小低気圧ができて、地上の気圧傾度はゆるやか。
     上空は強い西風が吹いていて、鈴鹿山脈の風下に、山脈に沿って長さ50km級の雲を
    何列も作りました。これらの雲は、山脈で気流がバウンドすることによって生まれ、次々と
    東側の下降域で雲が消えながら、西側の上昇域で雲が発生しているもので、そのために
    ほとんど場所を変えません。笠雲・つるし雲などのレンズ雲の一種と言っても良いかと思い
   ます。
     夜にも、鈴鹿市の平野部から西を見ると、山脈に沿って長い雲がうっすらと町灯りに照らされ、
   鈴鹿山脈の長さとほぼ同じ、50km級の長さをもつ威容に圧倒されてしまいました。構造的には
   2段の構造を持っているようで、その様子は雲が少し消えたときに、すき間ができてはっきりと
   してきました。
    富士山などでできる立派な雲とはまったく異なる姿をしていますが、単独峰とちがって、
   標高1000m級の南北に長い山脈が生み出す、三重県独特の空の景色なのです。

    
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桑名市 7:37 西 7:45 津市 8:22 東 8:23
10:00頃 東
浮島現象 12:37 西 12:38 北勢 12:43 西
16:09 南西 巻積雲 16:10 北西 16:11 淡い巻積雲の乳房雲
16:35 16:39 巻層雲 鈴鹿市 20:04 Fisheye 西 20:13
20:14 20:18 北東 20:35 Fisheye 20:36 Fisheyeトリミング
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり可視画像)
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
500hPa高層天気図 09h (気象庁・メテオプラネット提供) 

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