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2009年 2月13日 (金)

「月に パステルカラーのリング −月光環−」 (桑名市 3:30)

 
     早朝の3時30分、満月を過ぎた月齢17.5.の月のまわりにパステルカラーのリングが輝きました。
     「月光環」あるいは「月光冠」という現象で、大気中の水滴や微粒子が光を回折するときに、光の
    波長によって曲げる角度が異なるために色づいて見える現象です。粒子のサイズがそろっている
    ほど鮮やかな色になりますが、粒子のサイズにばらつきがあると、サイズごとに回折のしかたが
    異なるために、色が混ざってパステルカラーになります。また、月から周辺に向かって色が繰り返
    されているのは2次の回折・干渉によります。また、月光環そのものは決して珍しい現象ではなく、
    少しでも うす雲のあるようなときに月の周囲をよく観察すると、必ずと言ってよいほど見られます。
     同じくらい顕著な月光環は、2007年5月25日(←クリック)にもありました。比べてみると、少し、
    緑色が弱めで、赤色が顕著に輝いています。前回と共通するのは、ともに黄砂が来ている時期に
    あらわれたことです。地上では前日の昼ころにすでに黄砂の影響が目立たなくなっていましたが、
    上空には小さな黄砂の粒子がまだたくさん浮かんでいたのかもしれません。
     2月9日の月のタンジェントアークもそうでしたが、だれもが寝静まった冬の夜空にひっそりと、
    月はこんな神秘的な光のいたずらをしているのですね。    
    
     また、昼間は日本海に低気圧が進んできて発達し、昼ころから温暖前線による雨が降り始め、
    深夜には本格的な雨になりました。「春一番」の南風が吹くかもしれない状況ですが、南西風に
    なる場合は、三重県では紀伊山地に風が弱められてしまうかもしれません。
     明日は、雨上がりのレンズ雲も楽しみにしてみたいと思います。
    
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桑名市 03:30 月光環 03:31 少し露出をおさえた 露出をおさえ月の部分を拡大
津市 12:38 北東 南東 雨が降り出した空
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)

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