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2009年 7月21日 (火)

「日食前日の停滞前線−乱層雲−」 (桑名市)

 
     今日もみごとに停滞前線が三重県北部を通り、乱層雲の小雨が断続的に降りました。
     写真は、夕方の北北東の空。降水らしき垂れ下った雲も見られます。
     そして、明日はトカラ列島などで皆既日食、三重県でも食分が80%ほどのよく欠ける部分日食
    が起こる日です。知人たちが、トカラ列島や上海付近に遠征し、観測にチャレンジしており、天気
    を心配する電話が入ってきました。
     遠征しているみなさんと比べたら、居残り組は気楽なものですが、それでもはじめて部分日食を
    体験できる子どもたちなどのためにも、よい天気になることを祈っています。
     また、自分自身が体験した皆既日食として、1988年の小笠原日食の写真を下に掲載します。
     皆既日食では、ふだんはまぶしい太陽光にかき消されている「コロナ」というすばらしい輝きが
    太陽のまわりに広がっているのを見ることができるのです。内部コロナはきわめて明るく、外部コロナ
    の輝度は弱いため、当時からも全貌を写真におさめるのは困難なことでした。下の写真は、カラー
    ネガフィルムを使って撮影していますが、肉眼で見て記憶した内部コロナから外部コロナへのみごと
    な流線構造や淡い真珠のような色合いなど、とても写真では表現できなかったことを思いかえして
    います。遠征隊の観測が成功し、ハイダイナミックレンジという画像処理によって今回のコロナが
    みごとに表現された写真を見せてもらえるのを楽しみにしているところです。
     
    
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7:56 南東 18:28 北北東 乱層雲 雨 自作太陽観察めがね
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500hPa(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
地上(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)
 

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