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2008年 4月2日 (水)

「夜明け前、伊賀盆地の放射霧」 (伊賀市上野 5:30)

 
     晴天の夜間に内陸部では放射冷却によって、気温が大きく下がります。これは、地表から放射される
    赤外線を吸収・再放射する雲が無いために、地表の放射平衡となる温度が低くなる現象です。また、陸地は
    海洋に比べて比熱が小さいために温度が下がりやすい性質も持ちます。
     三重県の伊賀盆地は、放射冷却によって冷えた地表付近の空気が外部と遮断された地形のために、特に
    冷えやすく、霧がよく発生します。また、冷えた空気は重く、標高の低い場所に流れやすいために、木津川に
    沿って西の方の霧が濃くなる傾向もあります。今朝はこの伊賀盆地(伊賀上野)でこのような「放射霧」が
    発生し、夜明け前に幻想的な景色となりました。
     また、和歌山県でも紀ノ川に沿っていると思われる地域にも朝の霧が見られ、伊賀盆地と合わせて、ひまわり
    可視画像でそのようすを確認することもできます。
     今日の昼間は、和歌山県の白浜町に居て、四国の上にできている積雲や、太平洋に沈む美しい夕陽を
    見ることができました。夕陽には少し雲がかかって残念でしたが、雲のすき間からもれた光のスポットが
    海の一部を照らす現象を撮影できました。
    
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伊賀市 盆地性の霧 5:21 5:23 5:25 5:30
7:30頃和歌山県で見られた霧 12:45 和歌山県白浜町から西 四国の上空に積雲
16:52 
楕円形につぶれた夕陽
16:54 惜しくも
低空に雲
16:55 雲のすき間から
もれたスポット光が海に
16:57 日没
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり可視画像)
(気象庁・東京大・高知大提供のひまわり赤外画像と気象庁・メテオプラネット提供の天気図を合成)

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