中谷宇吉郎 雪の科学館 写真展 展示予定作品  旧作業ページ(Ver.2)へ

1.雲の種類 -10種雲形- 】 【2.いろいろな雲 -変わり種-】 【3.大気光象 -水滴や氷晶でできる現象-】

光環
彩雲
TA
外接
幻日環 幻日 天頂
水平
光柱 Halo 計
2 2 2 2 1 2 2 1 15
候補M 2
1 1 1 1


6
候補U
2 1
1
2 2 1 9
【3.大気光象】
 大気中の氷晶(あるいは水滴)で太陽光が屈折、あるいは反射・回折を起こすことで現れる、光学的な現象を一般的に大気光学現象(大気光象)と呼ぶ。大気光象には大気光象には「虹」のような誰でも知っているものから、めったに見ることができないまれな現象まで様々なものがあり、見える位置や形状・位置関係は図のようになる。
   
 H_01 Halo_kaisetsu.jpg  
大気中の氷晶(あるいは水滴)で太陽光が屈折、あるいは反射・回折を起こすことで現れる光学的な現象を一般的に大気光学現象(大気光象)と呼ぶ。大気光象には大気光象には「虹」のような誰でも知っているものから、めったに見ることができないまれな現象まで様々なものがあり、見える位置や形状・位置関係は図のようになる。
パネル17 
☆ Halo_0120061115_rainbow.jpg
☆ Halo_02 20061115_raibow2.jpg
「主虹と副虹と過剰虹」
 虹は「主虹」と「副虹」の2つがペアになって見えることが多い。写真の下に明るく写っているのが「主虹」、上に薄く写っているのが「副虹」で、色の順番が逆になっている。主虹は視半径42度、副虹は約50度の大きさがある。主虹の内側(下側)には、さらに緑色〜紫色が繰り返す「過剰虹」も見えている。 2006.11 撮影 村井昭夫

「虹の色」 
 日本では「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」の7色でできているというが、その色の数は国や地域によって様々で、6色や5色に数えられていることも多い。2005.11 撮影 村井昭夫

パネル18 彩雲・光環
☆ Halo_03 saiun_20061113_027_400px02.jpg
☆ Halo_04 gekkoukan_20070525_025_400px.jpg
「彩雲」 
 高層雲などの薄い雲の水滴が太陽や月の光を曲げる『回折』現象によって色が分かれ、雲がパステルカラーに染まる。太陽の近くでかなりよく見られる現象だが、まぶしいために気づく人は少ない。 2006.11 撮影 鵜山義晃

「月光環」 
 彩雲と同じ理由によっておこる現象であるが、大気中の水滴の大きさがよくそろっているときには同心円状に色が現れる。写真は月の光によるもので、まるで月のまわりに緑色のリングができているように見える。 2007.5 撮影 鵜山義晃
パネル19 22°ハロ(内かさ)
☆ Halo_05 22degree_20060505.jpg ☆ Halo_06 MoonHalo_20070224_047_400px.jpg
「日暈(内暈)」 
 太陽を中心に視半径22°の円を描くようにできることから22°ハロとも呼ばれる現象。この現象は温暖前線の前面の巻層雲によってできることも多いため、「太陽が暈(笠)をかぶると雨」ということわざがある。また、この現象の外側に視半径46°の大きな暈ができることもあり、これを46°ハロまたは外暈と読んで区別している。 2006.5 撮影 村井昭夫
「月暈と冬の星座」 
 暈は月によってもできる。月による暈は満月に近い時にしか見ることができないため、日暈よりも見ることができる機会は少ない。写真の左にはオリオン座が見える。 2007.2 Fisheye レンズで撮影 鵜山義晃
パネル20 タンジェントアーク(上端接弧)・外接ハロ
 Halo_09tanjent_20051028.jpg ☆ Halo_10 gaisetsuHalo_20070912_120_400px.jpg 
「上部タンジェントアーク」 
 22°ハロに接するようにお椀を伏せたような形に見えている現象。この現象は太陽高度によって、形状が大きく変化する。太陽高度が低いと「V」字型、高くなるにつれ写真のように「へ」字型へと変化する。22°ハロの下側に接するようにできるものを「下部タンジェントアーク」という。 2005.10 撮影 村井昭夫
「外接ハロと幻日環」
 内暈に上端と下端の2ヶ所で接する楕円形の光芒が「外接ハロ」。これは、太陽高度が50°より高くなったときに、上部と下部タンジェントアークがつながってあらわれている姿である。太陽を通って天頂を囲むようなカーブを描いているのは「幻日環」。 2007.9 Fisheyeレンズで撮影 鵜山義晃
パネル21 幻日
☆ Halo_27
genjitsuDSC_1653_400px.jpg
☆ Halo_14
genjitsu_20071210_069_400px.jpg 
「幻日」 
 太陽の左右両側およそ22°離れた位置にあらわれて、太陽が2つまたは3つあるように見えることがあるために、幻日と呼ばれる。太陽に近い側が赤色。 2007.4 撮影 村井昭夫
「幻日の強烈な輝き」
 きわめて明るく輝いた右側の幻日の拡大写真。氷晶のプリズムの効果によって色がよく分離している。翌日には、『昨日、明るい垂直の虹を見た』と言う人があった。2007.12 180mm望遠レンズで撮影 鵜山義晃
パネル22 環天頂アーク・環水平アーク
☆ Halo_19
tentyouarc_20080211_168_400px.jpg
☆ Halo_20
suiheiarc_20070623_058_400px.jpg
「環天頂アーク」 
 太陽の上方 46°離れて、天頂を囲むようなカーブを描いてできる非常に美しい現象。大変明るく輝くこともあるが、天頂に近い位置にできるため、気づかない人が多い。その形状から『さかさ虹』とも呼ばれる。 2008.2 撮影 鵜山義晃
「環水平アーク」 
 太陽の下方約46°の位置に地平線にほぼ並行になるようにできる現象。太陽光度が比較的高い時にできやすいため、見られるのは初夏から初秋までの期間に限られる。非常に明るく輝くこともあり、ニュースや新聞記事になることもある。形状から『水平虹』とも呼ばれる。 2007.6 撮影 鵜山義晃
パネル23
幻日環、120°の幻日 太陽柱
 Halo_13 DSC_0021.jpg ☆ Halo_23 taiyoutyuu_20071210_099_400px.jpg
「幻日環」 
 太陽を通り、天頂を中心に全天をぐるりと一周するようにできる巨大な現象。日本では全周にわたって見られることはあまりなく、非常に珍しい現象。写真はFisheyeレンズで撮影しているため、画面の中央が天頂、4隅が地表となる。太陽の周りには22°ハロが見える。 2007.4 撮影 村井昭夫
「太陽柱」 
  太陽から垂直にのびる線状の光芒。地表近くの板状の氷の粒(氷晶)によって太陽光が反射してできる。そのため、気温が下がる冬に見られることが多い。 2007.12  撮影 鵜山義晃
パネル24
9°のハロ

☆ Halo_26 9degree20040816.jpg
「非常に珍しい現象 9°ハロ」 
 内暈の中に小さな同心円のハロが見える。これは9°ハロと呼ばれる大変珍しい現象で、日本で観測された例はあまりない現象。先の尖った鉛筆のような氷の粒によってできると考えられている。2004.8 撮影 村井昭夫